ウェゲナー肉芽腫症(ウェゲナーにくがしゅしょう、Wegener's granulomatosis)は全身性の血管炎で、最も小さい血管を傷害する。鼻やのどの傷害から始まるので最初は風邪のようでもあるが、急速に間質性肺炎、急速進行性糸球体腎炎をきたす。したがって症状は、咳、呼吸困難、浮腫などである。軽度の発熱も起こる。鼻に関しても内部構造が破壊され、つぶれて鞍鼻を呈することがある。眼球突出、ぶどう膜炎、角膜潰瘍など眼科的疾患も起こることがある。そのほか皮膚(有痛性紅斑)、神経、脳を冒しうる。血液検査ではc-ANCAまたはPR3-ANCAが特異的に上昇する。ステロイド剤などの治療をもってしても90%以上が死亡するきわめて重篤な疾患であったが、免疫抑制剤であるシクロフォスファミド(エンドキサン®)が治療応用されて以来、比較的予後はよくなってきている。
●疫学
30代から50代にかけて男性に多い傾向がある。
●病理学から見た症状
- 巨細胞性肉芽腫
- 主に鼻粘膜に見られる。これにより鼻閉や鼻出血が見られる。
- フィブリノイド型血管炎
- 半月体形成
- 急速進行性糸球体腎炎(RPGN)を起こす。肺と腎に病変を起こす疾患としてはグッドパスチャー症候群があるがこちらは鼻出血どころではなく喀血する。また20代男性に多いという特徴がある。
●治療
- ステロイド
- 免疫抑制剤
- 分子標的治療薬・・・リツキシマブによるリンパ球(B細胞)抑制が現在希望視されている。日本では健康保険適応はない。



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