2008年02月26日

アルドステロン症

アルドステロン症(あるどすてろんしょう、Hyperaldosteronism)は、血中のアルドステロン(鉱質コルチコイド)濃度が高い病態。なお、便宜上、偽性アルドステロン症も本稿で扱う。

●概念

以下、アルドステロンをAld、血圧をBP、ナトリウムをNa、カリウムをK、上昇を↑、低下を↓、因果関係を(原因)→(結果)、血漿アルドステロン濃度をPAC、血漿レニン活性をPRA、と表記する。 本症はNa↑、K↓、BP↑が典型像である。これを踏まえて各種バリエーションを見ると見通しが良い。

●病態

  • Na↑血症: Aldの鉱質コルチコイド作用によって血中Na濃度↑
  • K↓血症 : Na↑の代わりにK↓
  • BP↑ : Na↑→血漿浸透圧↑→循環血漿量↑→BP↑。

基本的にレニンアンデオテンシンアルドステロン系が亢進する場合は低カリウム血症、代謝性アルカローシスがおこる。これはアルドステロンの腎への作用、すなわちナトリウムの再吸収、カリウムの排泄、重炭酸イオンの再吸収、などを考えれば明らかである。一部の例外を除き、アシドーシスと高カリウム血症、アルカローシスと低カリウム血症は並行するという経験則があり、代謝性アルカローシスと低カリウム血症は原則どおりである。なお、低カリウム血症と代謝性アシドーシスを合併する珍しい疾患とは腎尿細管性アシドーシスである。

●分類

原因によって原発性、続発性、偽性に分けられる。

●原因

  • 原発性
    副腎皮質球状帯の腺腫。本来の分泌組織である副腎皮質の異常なので原発性アルドステロン症と言う。
  • 続発性
    他臓器の障害によって続発するので続発性アルドステロン症と言う。
    • 肝臓 : 肝硬変 : 浮腫による循環血漿量の低下から腎血流量が低下するため
    • 腎臓 : 腎血管性高血圧症、バーター症候群、ネフローゼ、ギッテルマン症候群 、等
  • 偽性
    一見本症の様に見えて実は違うので偽性アルドステロン症と言う。

●検査

  • 身体基本検査
    • 血圧 : AldはRAA系を介して血圧を上昇させる働きがある。PAC↑→BP↑。
  • 血液検査
    • レニン : Aldは血圧を上昇させるホルモンであるレニンによって分泌される。PRA↑→PAC↑。

●診断

アルドステロン症の共通症状として、低カリウム血症、高HCO3を予めあげておく。

PRA PAC BP 診断 理由
原発性アルドステロン症 PAC↑→BP↑→PRA↓
腎血管性高血圧 PRA↑→PAC↑→BP↑
バーター症候群
リドル症候群
レニン産出腫瘍
偽性アルドステロン症 BP↑→PRA↓→PAC↓

●診療科

循環器内科、代謝内分泌内科、泌尿器科、等



posted by kamiryu07 at 10:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 病名ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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